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今回はフリーランスエンジニアとして活動中の方にお話を伺わせて頂きました。
ITエンジニア歴は7年、開発からキャリアをスタートされ、現在はインフラ系を担当されている異色の経験をお持ちの方です。
どうぞご覧ください。
経歴のご紹介
- 年齢:31歳
- 性別:男性
- 学歴:大学
- ITエンジニア歴:7年
- インタビュー実施日:2022年3月
現在の業務内容について
私はサーバ・インフラ分野のエンジニアなのですが、現在はフリーランスとして活動しておりまして、客先に常駐する形で金融系システム(証券、銀行・カード決済系、住宅ローンなど)の構築および運用を担当しています。
金融系は稼働の安定性が求められるため、物理環境が多く、クラウド環境はまだ少ない印象を受けますね。
私自身はLinux環境の方が慣れているのですが、直近ではWindowsServerの構築案件が多いです。
監視ソフトはJP1、DBはOracle、SQLServer、その他クラスタソフトなど様々なミドルウェアを案件毎に扱っています。
フリーランスという立場上、PCや稼働システムへのアクセス権限などが限られていることもあり、自由さはあまりないですが、その分プロパーの方々と比べると無茶な残業などがないので安定しているという点はいいなと感じていますね。
ただ、常駐先によっても働き方であったり、フリーランスに求められるものが異なると思うので、”フリーランス=残業がない”ということではないと思っています。
プロパーとは?
企業によって様々な定義があったりしますが、基本的には正社員(※外注社員ではない)のことを指します。
ITエンジニアとしての強み
アプリ開発とインフラの両方を、ある程度わかっていることが私の強みだと思います。
実はIT業界に初めて転職した時は、Web制作会社のWebエンジニアとしてだったんです。
Javaによるサーバサイドの開発がメインでしたが、人手不足なのでPHPを使ったフロントエンドの開発も経験することができました。
その後インフラ分野へ転職したので、Web業界とSIer業界、二つの業界を経験しています。
正直プログラミングには苦手意識がありますが、アプリ開発の経験はインフラ構築・運用の分野でも知識として活かしていくことができるので、経験しておいて良かったと思いますね。
一口にIT業界とは言え、Web・ネット系とSIerなど受託開発系では、働く雰囲気も求められるスキル・経験も全然違います。
私のようなキャリアは珍しいと思うのですが、できるだけIT業界の様々な会社で働いてみた方が、結果として強いキャリアを構築できるのではないかと思っています。
貴重な経験を積まれてきていらっしゃいますね。
仕事上での悩み
どの業界もそうかもしれないのですが、やはりマルチタスクになるのは辛いですね。
元々、あれもこれもということが苦手なタイプで、私生活ならそれは楽しいと思うのですが、仕事ではそういうわけにはいきません。
いろんな案件が同時並行で進んでいくので、小さいものも含めると、もはや把握しきれない状態です。
また、フリーランスとは言え、「働く場所・働く時間が自由」って訳ではありません。
特にインフラ分野は大手のSIer企業に常駐することがほとんどです。
なので、契約はSES(準委任契約)であり、月の時間ベースの働き方になります。
在宅ワークが増えていますが、会社員と同様に所定の労働時間は働く必要があります。
それを下回ると月々の報酬額も下がるので、完全に労働時間に縛られる働き方です。
時間も場所も、もっと柔軟に働けるようになりたい気持ちもあります。
働く場所や時間が自由になるということは、どれだけ成果にコミットできるかが求められてくると思います。
ITエンジニア駆け出しの頃について
エンジニアに転職して入った会社は、社員数10名程度の小さなWeb制作会社でした。
入社してすぐの時は研修としてJavaの開発環境を自ら構築し、Javaでメールフォームを作成してました。
当時は何もかもわからず、自力で解決できたことはなかったです。
それが終わると、学術機関向けに業務管理システムや研究機器の管理システムの保守から始まりました。
OSはLinux、開発言語はJava、PHP(CakePHP)です。
エンジニアに転職したのも、
- 手に職になるスキルを身につけたかった
- IT業界なら人手不足で転職しやすいと感じた
- プログラミングがブームになって華やかなイメージがあった
ということが大きかったです。
なので、いずれはプログラミング1つで独立し、イケイケな人生を送れたらいいなぁと思って頑張ってましたね。
それなら会社に縛られずに生きていけると感じたんです。
今後のスキル習得について
Ansibleなどの自動化ツールやパブリッククラウドのスキルには興味がありますね。
また、これはエンジニアと関係ないのですが、ライティングとマーケティングは身につけたいです。
今後エンジニアとしてずっと働くのは厳しいと思うので、自分の経験を教える・伝える側に回りたいと考えてます。
いずれはエンジニア業からは離れたいと考えてますね。
理由はずっと労働集約型になってしまうからです。
なので、エンジニアの経験をベースにして、これからエンジニアになる人に教えたり、伝えたりすることができればと思ってます。
また、マーケティングやプロモーションなど、モノやサービスの販売を手伝ったり、独自コンテンツを販売することもしてみたいです。
ポイント
エンジニアのキャリアパスはエンジニアだけにあらずといった印象を受けますね。
エンジニアとしての経験を活かせる場所は様々だと思いますので、今後のキャリアに悩んでいる方は、一度エンジニアから切り離して考えるのも一つの打開策だと思います。
転職のご経験はありますか?
2回しています。
1回目は未経験採用OK、残業が少ない、ちゃんと教えてもらえるの3点を軸にしてました。
私が最初に転職したのは2015年なのですが、当時からIT業界は残業が非常に多いという話は聞いてました。
なので、残業を抑えながら、しっかりと学べる環境を重視していました。
もちろん仕事内容や会社の雰囲気、キャリアとしてどう歩めるのかなども見てましたね。
2回目はインフラ分野でLinuxの経験が活かせること、残業が少ないところです。
1回目の会社はいざ働いてみると、自転車操業のような状態でした。
非常に残業が多く、身も心もボロボロです。会社の雰囲気もすさんでました(笑)
なので、2回目こそは残業に厳しく、人柄が良さそうな雰囲気の会社が良かったのです。
Webエンジニアは様々な技術を求められ、常に最新の言語やツールを学び続ける必要がありますが、それが苦しかったからです。
プログラミングがあまりできないことも大きかったと思います。
インフラ分野ならば、根幹部分の技術はすぐには廃れません。
また、Linuxをもっと知りたい思いがありましたので、インフラ分野に転職しようと思いました。
リクルートエージェントを利用させて頂き、 担当者にはこちらの希望条件を親身に聞いていただきました。
また、未経験OKな案件、しかもほとんどが大手Slerやその2次請け企業を紹介いただいたのは助かりました。
応募〜面接の設定まで早くスムーズに進めることができたのは感謝しています。
転職活動開始から3週間足らずで何社か面接を経て、1社から内定をもらいました。
ただ、内定承諾の回答が2日以内だったので、迷いに迷った結果、もう少し様々な会社を見て判断したいと思い、内定をお断りすることにしました。
しかし、その後の担当者の態度が一変したのです。
- 「こんなに良い条件なのになぜ断るのか。」
- 「これ以上紹介できる企業はない。」
- 「希望条件を叶えるなら1年以上の転職活動が必要だ。」
このように言われ、私も「だったらこれ以上は結構です。」と勢いで答えてしまいました。
結局、エージェント経由での紹介はこれで終わりとなり、自分で探すことになりました。
確かに大手のエージェントでは優良案件を抱えていて、その数に限りがあるのは理解しているつもりです。
ただ、1社断った途端に紹介先がないと言われたのは悲しかったです。
小さい企業の取り扱いもあってほしかったかなぁと感じます。
ポイント
リクルートエージェントは公開求人数だけで10万件以上もの求人を扱っているため、様々な職種やキャリアに対して、幅広く求人を紹介可能なところが強みですね。
ただ、今回伺ったように、”内定をとったらそこに入社させようとしてくる”ようなキャリアアドバイザーも残念ながらいるようですので注意しましょう。
尚、こちらの記事ではキャリアアドバイザーとうまく付き合う方法について解説しています。
-
キャリアアドバイザーとうまく付き合う5つのポイントを紹介します。
続きを見る
ITエンジニアとしてのやりがい
やはり想定通りの動作(処理)を実現できた時ですね。
エンジニアとして働いていると、常にわからないことにぶつかります。
ちょっとした作業でも本番稼働のシステムならば「本当に影響はないのか?」など裏取りをしないといけません。
そういったところで必死に調査して、ちゃんと手順書をつくる。
この事前準備が楽しくない上に結構大変なんですよ。
でも、準備した通りに実際に作業して想定通りの動作になったときは、やはり嬉しいものです。
一種の解放感を得られるので気分が良いです(笑)
また、運用処理のスクリプトを書いて動かす時も同様です。
何度も試行錯誤してちゃんと想定の処理ができた時は嬉しいですね。
過去の自分へのアドバイス
今はプログラミングを学ぶのに必死だと思います。
でも、本当にエンジニアとして今後のキャリアを考えているのか、自分の心と対話してみましょう。
需要が大きい、手に職で仕事に困らない、ある程度稼げる。
これらは事実だと思いますが、それはエンジニアじゃないと実現できないのでしょうか?
エンジニアとして何を実現したいのか、それを自問自答して仕事しましょう。
でないと本当に辛いです。 華やかに見える世界の裏には、地味でつまらない作業や大変なことがたくさんあります。
休日でも勉強して技術を高めたり、独自のサービスを作ってみたり、そういう仕事以外のところで楽しめるのなら、エンジニアとして突き進むのもいいです。
でも、それが辛く感じるのであれば、別の道を模索するのも一つの手だと思います。
あなたの目標や望む生き方を叶えるのは、何もITエンジニアだけではありません。
もし、少しでも違うなと感じたら、別のことにも臆せずチャレンジしてみてください。
無駄な経験なんてないと思いますので、自分の可能性を最大限に引き出せるキャリアの選択ができると、人生はより面白いんじゃないかと感じました。
インタビューにお答え頂きありがとうございました。
まとめ
フリーランスとして、インフラ分野に携わっている方にキャリアのお話を伺わせて頂きました。
エンジニアのキャリアはほんとに一人一人違うなと感じますし、こういったインタビューの中から、イメージとは違ったエンジニアのリアルな世界が見えるなと改めて思いました。
これからのキャリアの参考になりましたら幸いです。
今回インタビューに答えて頂いた方が利用したことのある転職支援サービス「リクルートエージェント」には、以下より登録ができます。
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