現役ITエンジニアインタビュー

【ITエンジニアインタビュー】23歳・男性・高卒のホテルマンから大手通信事業者のインフラエンジニアへ転職した秘訣

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現役ITエンジニアのキャリアインタビュー記事です。

今回はホテルマンからITエンジニアに転職し、Linuxサーバーの構築に携わる経験2か月半の駆け出しエンジニアの方にお話を伺いました。

転職活動を始める前にITの根幹であるインフラ分野に狙いを定め、見事、大手通信事業者のインフラエンジニアへと転職された方になります。

LPICの取得方法や利用した転職エージェントについても答えて頂きましたので、是非ご覧ください。

 

経歴のご紹介

今回インタビューに答えて頂いた方のご経歴はこちらになります。
  • 年齢:23歳
  • 性別:男性
  • 学歴:大阪産業大学附属高等学校
  • ITエンジニア歴:2カ月半
  • 現職:大手通信事業者、自社サービス
  • 年収:310万円
  • インタビュー実施日:2022年5月

 

Linuxを用いた検証環境の構築を担当

現在はどのようなお仕事をされていますか?

入社後に1ヵ月間ネットワークに関する研修を受けまして、現在はLinuxをメインに用いてインターネットの検証環境の構築を行っています。

私の勤める企業ではネットワークを構築し、様々な企業の新しいサービスをテストし、サービスが機能するのか、または何が原因でサービスが機能しないのかを確認し商用化までサポートしています。

現在のプロジェクトでは、チームは大きく分けて4つあります。

  • お客様から要望のあったシステムを作る開発チーム
  • 開発したシステムを使う検証環境を構築する構築チーム
  • 検証環境でテストを行う検証チーム
  • 商品化する商用化チーム

その中で私は転職してきて、構築チームに配属となり、2カ月半ほど経ったという状況です。

 

具体的にどのようなサービスに携わっているのか伺うことはできますか?また、ミドルウェアはどのようものを使っていますか?

機密事項が含まれますので詳細にはお答えできませんが、データ転送系のサービスに今は携わっています。

ミドルウェアはDaas、oracle、apache、VMwereなどですね。

他にも完全に自社で作成したミドルウェアがありますが、これらはほとんどで公開されていないものとなっています。

 

独自ミドルウェアを導入している会社は結構ありますよね。お仕事の1日のスケジュールも教えて頂けますか?

1日のスケジュールは過密で、検証環境の構築はお客様や開発のニーズに合わせて変更が行われるため、決まったものはないですね。

強いて言えば、その日にやるべきことは朝確認を行い、あとはサーバーのバックアップをいくつも作成し、何度も元に戻したり新しい機能を実装したり、全く新しい環境を1から構築したり解体するなどを1日を通して行っています。

ですが業務内に終わるようにスケジューリングはされているので、基本的には月の残業時間は10時間未満となっています。

 

Linuxサーバーの構築と学習意欲の高さが強み

ITエンジニアとしての強みや得意としているスキルを教えてください。

私のITエンジニアとしての強みは2つあります。

1つめはLinuxサーバー構築です。

基本的に手順書に従って構築しますが、コマンドやファイル指定のコードを理解して行っているため、応用力に長けていると感じています。

2つめは前職のホテルマンとして培われたコミュニケーション能力と学習意欲です。

高卒でIT業界未経験の私でも、大手企業に採用頂けたのは、この点を高く評価してもらえたからだと、あとから上司に伺いました。

実際自主的に勉強する時には、参考書やブログ、動画配信サイト、論文などを活用し、Linuxで何ができるのか、自分のPCに色々なソフトをインストールして、実践的に資格を取得することを心掛けていましたね。

また、コミュニケーションにおいては、相手の伝えたい意思を汲み取ること、一度二度、聞いた、見た、を必ず紙やデータにメモをして書き留め覚えることを徹底してきたことで力がついたと思っています。

 

ポイント

自主勉強において、「参考書を読んでいます」と「実際に手を動かしている」では評価が全く異なります。

もちろん後者の方が評価は高く、希望の求人企業から内定をもらうための秘訣と言えるでしょう。

Linuxの勉強でもプログラミングの勉強でも、実際にパソコンを使って打ち込んでみるという手を動かす作業はスキルアップに欠かせません。

見て読んだだけで満足せず、実際に手を動かして自分でそれをやってみるというのが大事ですね。

 

周囲とのコミュニケーションに苦労することも

仕事の上で悩んでいることは何かありますか?

今の職場で悩んでいることは業務とは少し関係が薄いかもしれませんが飲みニケーションや世間話が苦手な方が多く、素直に表現すれば「自分にとって面白い人が少ない」というところです。

仕事の話や機械、ゲームの話は盛り上がるので合わせているのですが、異性の話やスポーツなど快活な趣味の話は合わせてもらっていると感じます。

なので同僚や上司と更に交友を深めるためにオンラインゲームで楽しんだり、ボードゲームに勤しんでいます。

 

同僚や上司とゲームというのは、どのような流れで行うようになったんですか?

ゲームに関しては業務の最中のインストールやリストア中の待ち時間などの雑談の際に話題にあがったゲームを「今度一緒にやりましょうよ!」と声をかけて昼休みや就業後に行っています。

 

かなり積極的にいきましたね。実際どんなゲームをやっているんですか?

実際に遊んでいるゲームはWEBの「Board Game Arena」、switchの「世界の遊び大全」「ポケモン」、PCやPS4~5「マインクラフト」「Apex」です。

 

LPICLevel3とセキュリティ技術の向上に努めたい

これから勉強して身に着けたいと考えている技術スキルは何かありますか?また、キャリアプランについてはどのようにお考えですか?

Linuxを使う職場ですので既に取得したLPICの資格をまずはレベル1から3にあげたいと思っています。

やはり自分の使うツールに関して知っていることが多いのは良いことだと感じました。

「あれってどこにあるんだっけ」「どうやって使うんだっけ」と考える時間が惜しいです。

例えばテニス選手は相手が打ったボールが飛んでくるまでに毎度「左右から飛んでくるボール 打ち方」などと検索する方はいないと思います。

手足のようにラケットを使い瞬時にボールを打ち返す。

エンジニアの仕事においては調べる時間はありますが、できるだけ少なくし、手足のようにPCを使いこなすエンジニアになりたいと思っています。

また、IT業界に関してはまだまだ初心者なので明確なキャリアプランはありませんが、ハッカーと戦うセキュリティエンジニアにも興味がありますね。

 

頭で考えるのではなく、体が反射的に動く領域ということですね。ちなみにLPIC Level1はどのような勉強方法で、どれぐらいの時間をかけて取得されましたか?

取得までにかかった時間は毎日8時間弱の勉強で2週間です(約100時間)。

勉強方法は「1週間でLPICが学べる本」という参考書を手に、virtualboxでLinuxの実際の画面を触りながらLPIの公式HPにあった参考問題を解いたりしていました。

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ポイント

Linuxの資格にはLPICと日本向けに試験が改良されたLinuCという2つの資格が存在しています。

国際的な標準資格としてはLPICになりますので、もしどちらを取得しようか迷っている場合には、LPICを選択しておけば間違いないでしょう。

もしくは入社した会社 or 入社したいと思っている会社で推奨している方があれば、そちらの取得を目指すで構わないと思います。

資格の本質として、Linuxを扱う技術者の認定試験であることはどちらも同じです。

 

ホテルマンからなぜITエンジニアに転職したのか?

なぜホテルマンからITエンジニアに転職しようと思われたんですか?

元々学生時代から抱いていたエンジニアになりたいという夢を忘れられなかったからです。

そして調べていく中で、エンジニアの根幹でもあり、今では欠かせないネットワークに関する業務に目星をつけ、未経験でも学習意欲を評価してもらえそうな企業にアタックして転職できた形になります。

 

ネットワークやサーバーといったITインフラは全てのWebサービスに必要なものですもんね。転職活動はどのように行いましたか?

転職サイトと転職エージェントを利用しました。

【登録した転職サイト】

 

【登録した転職エージェント】

 

エージェントも活用してみようと思ったのは、求人情報だけではわからない情報(IT企業が未経験者に求める能力や長所、未経験者採用の実績、未経験からでも研修や派遣などで受け入れ態勢が整っているかなど)を教えてもらえるのでは?と思ったからです。

ほとんどの企業の公式HPでは新卒採用や経験者採用の情報しか載せてなかったため、未経験&中途採用に関する情報があまりなかったです。

結果的にエージェントとの面談を受けたことで、なんとなく思い描いていたこと(業務内容、キャリアパス、お給料など)が明確になり、転職活動のモチベーションも高めることができました。

 

 

エージェントをうまく利用できた印象を受けますね。最終的にはキャリアスタートで転職が決まったということですが、各エージェントを利用してみて良かった点とイマイチだったなと感じられた点を教えて頂けますか?

【リクルートエージェント】

良かった点 レスポンスが最速でした。登録した即日から面談の打合せを行い、求人の紹介までがスピーディでスムーズでした。
求人数も多かったです。
イマイチだった点 未経験者の支援が苦手な方だったのか、未経験人材がどのような働き方が可能なのかという説明を明確に教えてもらうことができませんでした。

対応は丁寧で業界のことも詳しそうではありましたが、経験者向きの担当者だったように思います。

公式URL https://www.r-agent.com/

 

【マイナビITエージェント】

良かった点 リクルートエージェントの次点でレスポンスが早く、こちらも求人紹介までの流れはスムーズで利用自体はしやすかったように感じます。
イマイチだった点 未経験可の求人が他の4社と比べて少なかったです。

経験者であればもっと利用するメリットの大きいエージェントだと思います。

公式URL https://mynavi-agent.jp/it/

 

【ビズリーチ】

良かった点 現状の私が利用するレベルではないことを知れました。

経験者にとってありがたいエージェントだと感じます。

実直に現在の私の市場価値を教えていただき、今後エンジニアで成長していきたい私に対して、芽を摘むことのないようにどのような業務であれば未経験の状態から業界への進出がしやすいことを教えていただきました。

イマイチだった点 未経験でのお仕事の紹介にあたり、業務内容や勤務地のレパートリーが少なかった。

専ら経験者向きのエージェントだと思いますので、経験を積んで転職を考える時には利用したいです。

公式URL https://www.bizreach.jp/

 

【レバテックキャリア】

良かった点 将来的に力をつけることができれば、かなり力になってくれるエージェントだと感じました。

個人事業主の案件も豊富に扱っていて、報酬の高さから見ても、ゆくゆくは利用したいと思えます。

イマイチだった点 ビズリーチと同じく現状の私の実力では紹介頂ける求人がほとんどありませんでした。
公式URL https://career.levtech.jp/

 

【キャリアスタート】

良かった点 非常に力のあるエージェントでした。

学習意欲や年齢を考慮しながら、現状の私の市場価値を厳しくも明確に評価してお話してくれました。

履歴書やスキルシートなどの添削もテンプレートに沿わず、各求職者の言葉に合わせて行ってくれた印象ですし、面接の練習まであってサポートがかなり手厚いと感じます。

現職の面接を受けた時は、前職の給料を提示していたのですが、事前に行っていただいた練習のおかげで前職から月収が3万円も上がりました。

イマイチだった点 イマイチだった点はなく、非の打ちどころがありません。
公式URL https://careerstart.co.jp/

 

キャリアスタートはべた褒めですね(笑)。ちなみにエージェントを使って転職を成功させるためのコツは何かありそうですか?

まずは希望する求人があるかどうかが大事だと思いますが、リクルートエージェントのように、求人はあるけど担当者が未経験者向きではないということもあります。

また、「優秀だなー」と感じる人もいれば、「新入社員かな?」と思うような担当者もいました。

 

実際のところ、担当者の当たりを引くまで色々なエージェントに登録して話を聞いてみるのが転職を成功させるコツじゃないかと思います。

 

ポイント

各転職エージェント毎に扱っている求人も違ければ、担当者も一人一人持っている知識や経験、得意分野などが異なります。

そのため、あなたに合うエージェント、合わないエージェントは必ずあると思います。

しかしながら今回の方のように、行動した分、いい求人(希望に合う求人)やいい担当者に巡り合える可能性は高まりますので、積極的に行動していくのが吉だと言えます。

 

おすすめの書籍

おすすめの書籍があれば教えて頂けますか?

おすすめは「一週間で〇〇が学べる本」シリーズです。

先ほどLPICの本を紹介させてもらいましたが、このシリーズでは資格取得の勉強はもちろんのこと、実務に至る前にそもそもその資格はどういうものなのか、基本の操作やコマンドを学ぶことができます。

勉強が苦手で学習のサイクルがない人も、毎日すこしずつ勉強するサイクルが身に付くと思います。

なのでここから勉強を始めて、同じサイクルで別の問題集などを少しずつ勉強すれば実務で本当に役に立つ知識が頭にも体にも入ると思いますね。

LPIC以外にも、ITパスポートとCCNAを購入してお世話になっています。

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面接の段階で必要な知識をお伺いした際に、Linuxの話がでたので真っ先にLPICを取得しましたが、この3つは基本的に並行して勉強を進めていました。

ITパスポートは軽く見られがちなところがあると思うのですが、IT業界に勤める上で必要な知識の一つだと思いますし、ITエンジニアにとってネットワーク機器に関する知識は知っていて損はないと考えています。

おかげで入社してからすぐに様々な説明を受ける中で、メモをあまりとらずに済んだり、別部署の機械系の方とも円滑なコミュニケーションをとることができたので、実際に役立っていますね。

 

ITエンジニアとしてのやりがい

ITエンジニアとして、楽しかったり、やりがいを感じるのはどんな時ですか?

エンジニアとして働いて楽しいことや、やりがいは多々ありますが、やはり自分が勉強していたことが意味のある勉強だと実感する瞬間です。

学生時代は数学でサインコサインタンジェントなんていつ使うんだなどと思っていましたが、今は役に立つことしか勉強しませんし、それが自分の給料アップや報酬に繋がります。

勉強して仕事の役にたてばお金が貰える。

これほど楽しいことはありません。

そして真っ黒な画面に白や緑の文字を打ち込むこと自体が楽しいです。

コマンドラインと呼んだりしますがあの画面が好きですね。

 

過去の自分へのアドバイス

もし、ITエンジニアへ転職する前の自分に何かアドバイスをするとしたら、どんな言葉をかけますか?

まだつい最近のことではありますが、学生時代に勉強をせず、自分の夢など考えることをやめて、アルバイト先に就職してしまった私にやってきた最後かもしれないチャンスを棒に振らないで欲しいと伝えたいですね。

必ずものにして「エンジニアになる」という夢を実現させるため、義務感と楽しさを両立させて学び、成長していって欲しいなと思います。

ERROR!!!は怖くない!ERROR!!!は友達!

 

某サッカー漫画みたいな言い方ですね(笑)。しかしながら、エラーと遭遇しないエンジニア人生はないと思いますので、うまく付き合っていくしかないと思います。エンジニアは勉強したことが仕事に直結するわかりやすい職種でもあると思いますし、向上心を持って取り組めば自力でお給料をあげてくこともできる点が魅力的ですよね。

この度はインタビューに答えて頂きありがとうございました。

 

まとめ

今回はホテルマンからITエンジニアに転職し、Linuxサーバーの構築に携わる経験2か月半の方にインタビューさせて頂きました。

いい担当者に当たるまで色々なエージェントに登録してみるというのは、一見遠回りのような気もしますが、転職を成功させるためには必要な行動だと思いました。

また、学歴がなくても大手に転職できた大きな要因は二つありました。

  • コミュニケーション力を鍛えてきたこと
  • 自主学習で手を動かしてきたこと

何が面接において評価対象になるかを抑えておくのは非常に重要だと思います。

今後のキャリアの参考になりましたら幸いです。

 

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