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今回は汎用系のCOBOLエンジニアからキャリアをスタートされ、現在は車載系の自社アプリ開発を担当されているエンジニアの方にインタビューをさせて頂きました。
現在はC++やPythonをメインにアルゴリズムの開発を担当されていますが、今後はWebやモバイルアプリの開発技術も身に着けていきたいと考えられているようです。
どうぞご覧ください。
経歴のご紹介
- 年齢:29歳
- 性別:男性
- 学歴:筑波大学大学院 システム情報工学研究科 修了
- ITエンジニア歴:5年
- 現職:自社サービス
- 年収:550万円
- インタビュー実施日:2022年3月
現在の業務内容について
コンシューマ向け車載系のアプリケーションの裏側で使われているアルゴリズムの開発を行っています。
7人のチームでアジャイル開発を行っています。
業務内容はユーザから寄せられたご意見をもとにした機能追加や新機能の研究開発などです。
開発環境として、言語はC++とPythonがメインで、OSはWindowsとLinux(Ubuntu)です。
2022/3現在はコロナ禍ということで週1出社週4リモートワークで働いています。
月の残業時間は10h未満なので、プライベートな時間がないということはありません。
また、スケジュールはだいたいこんなかんじです。
10:00~10:30 チーム内ミーティング
10:30~12:00 開発
12:00~13:00 昼休憩
13:00~14:00 ビジネスサイドのエンジニアとミーティング
14:00~16:00 チームメンバーとペアプログラミング
16:00~16:30 上司と1 on 1
16:30~19:00 開発した機能のテスト
19:00 退勤
ペアプログラミングとは?
二人で同じ画面を共有しながら一緒にコーディングを行う開発手法です。
※同時にコーディングを行うわけではありません。
一般的には若手とベテランでペアとなり、若手がコーディングを担当し、ベテランがわからないところを解説してあげたりしながら、コーディングとレビューを並行して行っていきます。
若手が一人で躓いて作業が止まってしまうといったことがなく、スキルアップに繋がりやすい上、コミュニケーションも活発になるというメリットがあります。
ITエンジニアとしての強み
開発技術関係での強みはC++とPythonとなりますが、大学院でアルゴリズムの研究をしていたため、そのスキルは現在も仕事で活かせていると思います。
またミーティングのファシリテーションが得意で、複数のチームが協力して仕事をすすめる際にはよくファシリテーションを担当しています。
仕事上での悩み
業務ではC++などの古い言語を使うことが多いため、新しい技術に触れる機会が少ないことに悩んでいます。
そのため休日は趣味でWebアプリケーションを開発したり、Pythonで機械学習のコードを書いたりしてできるだけ新しい技術に触れるようにしています。
趣味で一人で開発をしていると飽きてしまうこともあるので、Kaggleなどのプログラミングコンテストに出たりして他の人と交流し、モチベーションをたもつようにしています。
ポイント
Kaggle(カグル)とは、世界中の機械学習・データサイエンスに携わっている方が集まるコミュニティーです。
企業や政府などの組織と、データサイエンティストを繋げるプラットフォームの役割も担っており、Kaggle内ではアルゴリズム開発のコンペ(賞金あり)なども行われています。
ITエンジニア駆け出しの頃について
新卒で初めて配属された部署では、COBOLという古いプログラミング言語をつかって銀行のシステムを保守する仕事をしていました。
仕事内容はマニュアル化されていてあまり苦労せずにすすめることができましたが、それだけに、このままの状況ではITエンジニアとして成長できないなという不安を感じながら仕事をしていました。
早いうちに転職すべきなのか、よく言われているように3年間は今の職場で頑張るべきなのか、迷いながら仕事をしていた記憶があります。
私が大学院卒であるというのが1年で転職を決めた大きな理由だったかなと思います。
同期入社の大半は学部卒で私よりも2つ年下という中で、自分だけがエンジニアとしての価値を上げられないままでこれ以上歳をとってしまうことに対して次第に焦りが大きくなっていったのだと思います。
そういう意味で、何か明確なきっかけとなる出来事があったわけではないですね。
今後のスキル習得について
Webアプリケーションやモバイルアプリ開発の技術を身に着けていきたいなと考えています。
純粋に自分の作ったものを他の人が使ってくれることが楽しいのと、それらの技術を身につけていれば技術者として市場価値を上げることができるのではないかと思っているためです。
今後は引き続きWeb系の企業でITエンジニアとして働きつつ、クラウドソーシングなどで自分の技術を活かして副業などもしていければと考えています。
転職の経験について
転職は1回しています。
新卒では大手SIerに総合職として入社したため、結果的に自分の希望していない部署に配属されてしまいました。
転職の際には小さくても自分の関心のあることができる会社に絞って転職活動を行いました。
転職の際に利用したのはサポーターズという転職エージェントです。
友人が利用していたため特に吟味せずそこを選びました。
良かった点は転職先を探すのを一緒になって手伝っていただけた点です。
知らないWeb企業も多数教えていただき、選択肢がかなり広がりました。
改善を求めたい点は、逆にこちらが希望していない企業についてもかなりしつこく応募をすすめられた点です。
情報をもらえるところはもらい、自分の希望に沿わない提案をされた場合にはきっぱりと断る意思をもって利用すべきかなと感じました。
求人を紹介していただいたのは5社程度、いずれもWeb系の企業です。
そこから1社応募して、そこに受かって今に至ります。
応募を進めていく中で苦労したことは、前の職であまりエンジニアとしての経験がつめなかったため、どのように自分の職務経歴をアピールすればいいかわからなかった点です。
ただ、入社してから知ったのですが、第二新卒ということで結果的には前職の経歴はあまり重視されていなかったようです。
ポイント
第二新卒の場合は、コミュニケーション力や人柄重視で採用を行っている会社が多いです。
新卒で入社した会社で頑張ることももちろん大切ではありますが、自分の思い描くキャリアとは全く違うことをやっているのであれば、早めに転職を検討するのも選択肢に入れていいと思います。
おすすめの書籍
「情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方」ですね。
ITエンジニアがどのように生きていけば幸せになれるのかがとても説得力のある語り口で書かれています。
ITエンジニアの思考はともすると技術一辺倒になってしまいがちですが、技術だけではなく自分の能力の売り込みや、自分の市場価値を意識することの重要性を知ることができます。
右も左もわからない新卒の頃にこの本を読むことができて、この先ITエンジニアとして生きていく方向性のようなものを自分の中につくることができました。
ITエンジニアとしてのやりがい
やはり、自分の開発した機能が実際にリリースされた時が一番うれしいですね。
特に初めて開発した機能がリリースされた際は、本番リリースされているはずなのにどこか信じられなくて、自分の私物のスマホで機能を使ってみてちゃんと利用できることに感激したりしていました(笑)
あとは、単純にコーディングが楽しいです。
複雑なプログラムを書いて、最初はなかなかテストが通らなくて、試行錯誤した上でうまくいったときにはすごく気持ちいい。
ピタゴラスイッチを作っているような楽しさがあります。
ミーティングばかりの日は一日が長いですが、コーディングに没頭できた日は業務時間があっという間に過ぎてしまいます。
過去の自分へのアドバイス
わからないことがあればどんどん周りに聞いていいんだよ、と声をかけたいです。
ITはググれば答えにたどり着けることが多いので、逆に必要以上に自分ひとりで抱えてしまうことが多かったです。
でもそれで仕事が遅れてしまったりしたら結果的に周りに負担をかけてしまうので、気にせずどんどん周りを巻き込んでいくのが大事かなと思います。
また、もし未経験からITエンジニアにチャレンジしようとしているのであれば、「何かしらのチュートリアルを一通りやって動くものをつくってみる」ことをおすすめしたいと思います。
この度はインタビューに答えて頂きありがとうございました。
まとめ
今回は車載系の自社アプリ開発を行っているエンジニアの方にキャリアインタビューさせて頂きました。
大学院時代に研究されていたアルゴリズムのスキルが今も役立っているということで、学んできたことが活かせる環境にいるというのは幸せなことだと感じました。
しかしながら、新しい技術に触れる機会が少ないという悩みも抱えられており、それを補うために自ら勉強されている姿勢は見習いたいところだと思います。
今後のキャリアを考える参考になりましたら幸いです。
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