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今回は経験1年目の駆け出しエンジニアの方にお話を伺いました。
新卒でSES企業に就職され、現在はテスト工程を主に担当されている方になります。
どうぞご覧ください。
経歴のご紹介
- 年齢:23歳
- 性別:女性
- 学歴:大卒(文系)
- ITエンジニア歴:1年
- インタビュー実施日:2022年3月
現在の業務内容について
去年の4月に新卒で今の会社に入社しているため、1年目のまだまだ下っ端正社員です。
現在携わっているプロジェクトは全国のスーパーマーケットを取りまとめている会社のシステム開発です。
システムのユーザーは全国のスーパーマーケット(加盟店)、取りまとめている会社がシステムの管理者にあたります。
私は出来上がったユーザー側の画面と管理者側の画面のモンキーテストや、先輩が作成した仕様書に沿ってテストを実施しています。
システムはPHPですが、私はまだノータッチです。
モンキーテストとは?
字の通り、猿にテストをさせるようなイメージで、ランダムにシステムを使ってみて、バグが出ないかどうかを確認するためのテストです。
それとは対照的に行われるのが、テスト仕様書というあらかじめテストする項目を決めて実施する単体試験、結合試験があります。
なぜモンキーテストを実施するかというと、開発側が予想しない使い方をユーザーが行うかもしれないからですね。
実際にシステムがリリースされた後、バグが発生するのはだいたいユーザーの予期せぬ行動からであるケースが珍しくありません。
ちなみにモンキーテストは別名、アドホックテストとも呼ばれ、企業やプロジェクトによって呼び方が異なったりするので注意しましょう。
まずは9:00からの朝会で、前日までの仕事の報告と疑問点があればその解決を行っています。
それによって発生するテスト仕様書の修正を行った後、およそ10:00からはひたすらテストをしていますね。
実施したテスト結果については、ExcelにまとめてVPNで共有をし、17:40に退勤というのがだいたいの1日の流れです。
所々社内会議があったり、おかしい仕様書があれば話し合ったりしますが、基本1人でもくもくとテストしてます…笑
ITエンジニアとしての強み
正直終わりかけのプロジェクトを転々としているので、得意なものはないです。
簡単な資格はたくさん持っているため、客先には送り出しやすいかもしれませんが…
強いていえば、モンキーテストでの目の付け所が良いと最近上司から言われたことくらいですね…
それってユーザー目線を持っているってことになると思うので、明確な強みと言っていいと思いますよ。それにプロジェクトを転々としている今の状況は辛いかもしれませんが、様々な現場を見ている経験はこれから活きてくるはずです。
ちなみに資格についてはどんなものを取得されているんですか?
- 基本情報技術者試験
- Python3エンジニア認定基礎試験
- Java Bronze
- Java Silver
- OSS-DB Silver
これらの資格を取得しています。
基本的に試験は過去問とほぼ同じものが出たので簡単でしたが、OSS-DB Silverは難しかったですね。
ポイント
これだけ多くの資格を取得されていること自体がこの方の強みにもなると思います。
今はまだテスト工程のみの担当となっているようですが、これから先のお仕事で、この勤勉さがきっと役に立っていくだろうと感じますね。
仕事上での悩み
人員不足で放置が多く、入社してから1年、資格をたくさん取ることしかしていません。
周りの同期でガンガン任されている人がいるのを見ると技術面で置いていかれるような焦りを感じます。
最近プログラミング自体も向いていないような気がして、意味もなく落ち込みます。
実践経験を積んで行ければ具体的に何ができて何ができないのか把握できると思うので、終了予定でなくちゃんとしたプロジェクトにつきたいです。
ITエンジニア駆け出しの頃について
今もまだ駆け出しの頃に入ると思うのですが、去年(2021年)の4月~6月までは集合研修のため、同期と和気あいあい勉強していて、予備校に通っている気分でした。
7月からは企業や官公庁向け性能管理ツールの開発プロジェクトに配属され、不安の中での初仕事となりました。
プロジェクトはすでに終わりかけだったのですが、一番色々経験させてもらいました。
業務としては、バージョンアップのための追加機能開発でした。
私はJavaを使ったテストコード作成、テスト実行、HTMLの修正、先輩が作った機能をコピーして別画面で似たような実装をする等を行っていました。
簡単なものでしたが、詰まったり少し怒られたりと、一番仕事している感はありましたね。
このプロジェクトの後はまた研修を3ヶ月程受けることになり、完全に学校感が強かったです。
プロジェクトに入るのは不安だけれど、仕事を任されている方がちゃんと働いている気持ちがあって楽しいなと、この1年を通して思いました。
ポイント
プロジェクトに入るのは、不安ながらも充実感も感じていらっしゃるのはすごくいいことだと思いました。
”習うより慣れよ”ということわざもありますが、技術は勉強するよりも、現場で経験した方が圧倒的に身につきやすいです。
「できないかもしれないけどやってみる」という気持ちがエンジニアとして成長していくために欠かせないですね。
今後のスキル習得について
現在上司から画面のデザイン(ボタン、画像の配置や文字の大きさ等)の勉強をさせたいという話がちょこっと来ており、私自身興味があります。
これを機にフロントエンジニアの方面に進んでいこうかという気持ちが出てきました。
また、まだまだこれから決めていくところではありますが、最終的には技術者でバリバリというより、PMとして働きたいですね。
大学生時代の就職活動について
最初は営業職希望で就活をしてましたが、コロナの感染拡大もあり、就活は長期化してしまいました。
そこで職種業界関係なく色々な会社を受けていたところ、SE職で2社から内定を取ることができました。
対人関係がものすごく得意なわけでもないので、結果的にはこれで良かったのかもと今は思っています。
また、IT業界はコロナ禍でも安定している印象があったので、それも入社の決め手になりました。
内定を頂けた2社の判断材料としては、会社の創業年数と規模感、それから研修制度です。
規模がより大きく、創業年数が長い会社を選びました。
また、今の会社は研修が非常に充実していることを面接時にアピールされていたので(元々パソコン教室だった)、未経験からのスタートということもあり、決めました。
ポイント
IT業界はコロナ禍でも業績を伸ばしている会社がたくさんあります。
ちなみにIDC Japan株式会社の調査報告によると、2020年度はさすがに市場規模が前年比を下回っていましたが、2021年度の国内IT市場規模は前年比4.2%増の19兆234億円と言われています。
しかしながら、未経験からITエンジニアになるハードルは、コロナ前と比べると上がっているため、”需要があるから簡単になれる職業”とは思わない方がいいでしょう。
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未経験からプログラマーへの転職は難しい?年齢別に転職のポイントを解説します。
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おすすめの書籍
おすすめは基本情報技術者試験に関する本ですね。
特にアルゴリズム問題の本はなくてはならない存在でした。
実際に私が使っていた参考書を紹介させてもらいます。
ITエンジニアとしてのやりがい
指摘されながらも自分が作成したコードがうまく動いてくれると達成感を感じます。
あとは、資格の勉強をやり込んで、実際取得できるとやっぱり嬉しいですね!
最近やりがいを感じたのはモンキーテストで自分が見つけたエラーでシステムの仕様が一部変更になり、上司から「早い段階で見つけてくれて助かった…目の付け所がいいね!」と褒められた時です。
役に立てると仕事が楽しいと感じられます。
過去の自分へのアドバイス
研修中に、「プログラミング挫折しそう…」と不安になってた私に声をかけるとすれば「意外となんとかなる」です。
実際、研修通りにきっちり決まりきったコードを書くことは少なく、先輩に相談したり先輩が書いたコードを参考にコードを書いています。
「エンジニア辞めた方がいいかも」と落ち込みすぎなくても良かったなと今では思います。
今後、一から書くこともあるかもしれませんが、1年目は研修とテスト、簡単な修正で終わったので、徐々に慣れていけばいいんだなと入社2ヶ月目の時よりリラックスして仕事をしています。
この度はインタビューに答えて頂きありがとうございました。
まとめ
今回はSES企業に務める新卒1年目のエンジニアの方にお話を伺わせて頂きました。
テスト工程からキャリアをスタートしている形になっていますが、上司から誉め言葉をもらうようなこともあったり、仕事の中でのやりがいも見つけられていて、これからどんどん成長していく人なんだろうなと感じました。
これからエンジニアになろうと考えている人には特に参考になる内容だったのではないかと思います。
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