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今回は新卒で組込み系ソフトウェアエンジニアとして就職し、その後ユーザー向けの開発に携わりたいという思いから、Sierへ転職されている方にお話を伺いました。
現在はPL/SQLを用いた会計システムのアドオン開発に携わっておられます。
是非ご覧ください。
経歴のご紹介
- 年齢:26歳
- 性別:男性
- 学歴:東京IT会計専門学校名古屋校 情報管理学科 卒業
- ITエンジニア歴:6年4ヵ月
- 現職:Sier
- 年収:500万円
- インタビュー実施日:2022年9月
会計システムの開発に詳細設計~テストフェーズを担当
現在は、開発担当者として会計システムの開発業務に携わっています。
私が参画した時点で詳細設計フェーズに入っていたこともあり、設計~テストを担当しています。
担当領域は、システム間で情報のやりとりができるように調整する機能を開発しており、OracleDBからデータを取得するため主にPL/SQLを使用して実装しています。
PL/SQL自体経験はありませんでしたが、教育や先輩方のサポートがあり、約5000ステップの機能を作り切ることができました。
既存サービスのバージョンアップ(アドオン)です。
お客様の要望に応じて追加機能を開発しておりました。
期間としては、実装に3週間程度、単体テストに2週間かかりました。
現在は、本番環境でのテストを行っているため、朝会、夕会の進捗会議以外は、テストや不具合改修を行っています。
本番データを使用したテストを行うと想定外の事象が発生し、早急に不具合改修を行う必要があるため、直近3ヶ月は稼働が高く、100h程度の残業がありました。
ただ、未経験の私からするとより多くの経験ができるチャンスではあるので、前向きにとらえています。
新しいプログラミング言語の習得が得意
様々な言語に対して抵抗が無く、短期間で習得できることが強みだと思っています。
組み込みソフトウェアを開発しているときは、C言語を扱う機会が多く、ハードウェアやOS周りの知識がかなり身についたため、他の言語を使用する際も応用が利くようになりました。
なにより、高水準言語を使用すると楽だなーと思っています。
確かに苦手意識はありましたね。
また、専門学校でもハード系の学習は行っておりませんでした。
実は1社目の会社に入社後、すぐに会社の方の紹介でロボコンサークル(社外活動)に参加したため、そこでC言語の理解とハード系の知識が深まったという経緯があります。
ハード側の制御はほぼノータッチでソフトウェアでの制御のみでしたが、ハード側の知識も必要だったため、ハード系のさわりだけ学習しました。
社外活動の経験が実際の仕事でも役に立っているので、参加して良かったと思います。
高水準言語とは?
記述の抽象度が高いプログラミング言語を指し、人にとってわかりやすい構文であることや、メモリ制御、IO制御等を意識しなくてもいいといった特徴があります。
C言語の他にも、現在使われているプログラミング言語のほとんどが高水準言語と呼ばれています。
- Java
- C++
- Python
- Ruby
- BASIC
- FORTRAN
- COBOL
転職後、いきなりフルテレワークで交流が少ないことに悩んでいる
転職後、初めからフルテレワークになったため、同じプロジェクトの方としか交流が無く、たまに他プロジェクトの方からメールやチャットが来たりしますが、人となりを知らないので、返信するにしても緊張してしまうことは悩んでいます。
ただ、1on1など関わりのない方にお願いするなどして、現在は少しずつ悩みは解消している状況です。
新型コロナが落ち着き、会社のイベントなどが早く実施できるようになればと日々思っています。
転職した私にとっては、多くの方と関わりたい思いがありますので、週の半分くらいは出社したいなとは考えています。
ただ、もし既に大体の方と面識がある状態であれば、テレワークの方がプライベートな時間が増えるため、フルテレワークが良いとは思っています。
ポイント
コロナの影響もあり、テレワークも浸透しつつありますが、勤め始めていきなりフルテレワークは、何かと大変なことが多いとよく聞きます。
働き方を選べる環境であれば理想的ですが、ある程度業務に慣れるまでは、出社する機会のある会社を選んだ方が安心感はあると思います。
車載システムの不具合改修からキャリアをスタート
車載システムの不具合改修を担当していました。
学生時代は資格勉強がメインだったため、あまりプログラミングの経験が無く、C言語だったためポインタや領域確保で苦労した覚えがあります。
しかもセキュリティ上、一切ネットが見れなかったため、参考書を見ながら必死に実装していました。
ビルドをかけるたびにかなりのコンパイルエラーが出ていたため、そのたびに先輩に教えてもらい、常に申し訳ないと思いながら仕事をしていました。
半年くらいで仕事に慣れてきてできることが増えてきた記憶があります。
今後はユーザ向けアプリ・システムの開発スキルを身に着けていきたい
組み込みソフトウェアの経験が長く、ユーザ向けアプリ・システムの開発スキルが不足していると感じています。
そのため、今後ユーザ向けアプリ・システムの開発スキルを身に着けていきたいと考えています。
転職を考えたのも同様の理由で、転職後はユーザ向けアプリケーションの開発を行っているプロジェクトに配属され、身に着けたいスキルを学べる現場のため、業務や自己学習を通じて様々なスキルを身に着けていけるよう日々努力しています。
OracleDBの操作を行うためにSQL、PL/SQLの学習を主に行っています。
学習方法は、会社の教育予算を使用してOracle主催の研修に参加させていただいたり、Udemyの講義を視聴が多いです。
Udemyとは?
UdemyはアメリカのUdemy,Inc.が運営するオンライン教育プラットフォームです。
学びたい人と教えたい人のためのオンラインマーケットプレイスとなっていて、プログラミングをはじめ、デザインやマーケティング、ビジネススキルなど、様々なジャンルについて学ぶことが可能です。
オンラインビデオ講座となり、基本的に1コース毎に買い切りとなっていて、値段はおよそ10,000円前後~25,000円前後のものが多くなっています。
隙間時間を使って場所を選ばず、スマホでも勉強することができる点が魅力で、利用者は全世界で4,400万人を超えているサービスです。
日本ではベネッセが事業パートナーとなって提供されています。
組込みソフトウェアエンジニアからユーザ向けのシステム開発エンジニアへ転職
1回あります。
元々組込みソフトウェアのエンジニアだったのですが、ユーザ向けアプリ・システムの開発に携りたいと思っていました。
なので、転職で1番重要視したことは仕事内容です。
同じ業界になりますが、未経験分野への転職となるため、職位や給料は多少下がることは仕方ないところもありますが、そこまで生活水準を変えたくないという思いもあったため、2番目に大事にしていたことは、職位と給料面です。
ポイント
優先順位がしっかりと定まっていると転職に失敗する確率を減らすことができます。
あまりに条件が多すぎるとそもそも該当する求人がなくなってしまう可能性もありますので、そこには注意が必要です。
希望条件をまずは何でも書き出してみて、そこから以下のいずれかに分類していくことで条件がスッキリすると思います。
- 絶対に譲れないもの
- できれば叶えたいもの
- なくても困らなそうなもの
dodaの転職エージェントサービスを利用
転職はdodaの転職エージェントを使用しました。
dodaを選んだ理由は偶然CMを見たというだけですが...
最初に転職エージェントの方とお話しする機会があり、その際に「こういうことがしたい」、「条件は・・・」など相談しました。
その後求人を紹介していただきましたが、どれも希望に合致していてスムーズに転職活動が行えました。
職務経歴書の添削や面談対策だけでなく、退職交渉の相談ものってくださったので、すごく助かった印象があります。
dodaの方との面談後、8社ほど紹介していただきました。
どれも希望に沿った会社だったため、全てに応募しています。
それぞれの数は以下の通りです。
- 応募した数:8社
- 面接した数:6社(2社書類選考で落ちました。)
- 内定の数 :4社
ポイント
かなり順調な転職活動だったと感じますね。
書類選考の通過率だけでも50%行けばいい方だと言われますが、内定率が50%になっています。
これはdodaの担当者によって、それだけ質の高いマッチングができていたからと言えるでしょう。
おすすめの書籍
「オラクルマスター教科書 Bronze DBA」です。
転職後、OracleDBに関する知識が全くない状態でしたが、 本書籍で学習し、データベースの立ち上げや操作ができるようになりました。
導入として一度目を通すと理解が深まると思います。
開発したものを使ってもらえた時にやりがいを感じる
車載システム開発の経験が長いですが、自分が携わった車載システムが装備されている自動車を友人が購入した際は、心の中で嬉しくなり、とてもやりがいを感じました。
現在は、ユーザ向けのシステムを開発していますが、リリース後、使用してくださる方の業務負担が少しでも減り、喜んで頂きたいと考えながら業務にあたっています。
比較的残業など多い業界ではありますが、リリース後やりがいを感じることが多いため、 頑張ることができています。
「飲み歩いてないで、勉強しろ!」
「飲み歩いてないで、勉強しろ!」って言いたいですね。
当時は組み込みソフトウェアの業界しか知らず、現在のように他の業界に興味を持つとは考えていなかったので、もっと色々な分野の開発スキルを身につけておけばよかったと後悔しています。
この度はインタビューに答えて頂きありがとうございました。
まとめ
今回は新卒で組込み系ソフトウェアエンジニアとして就職し、その後ユーザー向けの開発に携わりたいという思いから、Sierへ転職されている方にお話を伺いました。
同じエンジニアでも、開発するものが違えば、必要なスキルも異なってくるので、未経験分野への挑戦は簡単ではないと思います。
しかし、積み上げてきたスキルが無駄になってしまうという極端なものではありません。
もし今のお仕事よりも興味深いものがあるのであれば、思い切って行動してみることもいいのではないかと思います。
今後のキャリアの参考になりましたら幸いです。
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