転職ノウハウ

【退職体験談】円満退社するために必要な5つのポイントを解説します。

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私は新卒でメーカー系のSIreに就職し、SEとして働いていました。

私の経歴やこれまでのキャリアについて詳しく知りたい人はプロフィールページをご覧ください。

SIerは結果的に2年弱で辞めることになったわけですが、その時どのようにして円満退社したのかを紹介したいと思います。

現在、退職しようか悩んでいて、できるだけ円満退職したいと考えている人の参考になれば幸いです。

 

円満退社をするために大切な5つのポイント

まずは円満退社に必要な5つのポイントを紹介します。

私自身が退職した時のことを振り返ると、こういう行動をして良かったなと思ったポイントです。

円満退社5つのポイント

  • 会社にとって社員の退職は損失であることを知っておく
  • 就業規則を確認しておく
  • 最初から「辞めます」ではなく、「相談したいことがある」と伝える
  • 退職するまで与えられた仕事はきっちりとこなし、引継ぎを行う
  • 挨拶を回りをきちんとする

具体的にそれぞれのポイントを見ていきましょう。

 

会社にとって社員の退職は損失であることを知っておく

あなたが退職をするということは、会社にとっては大なり小なり損失です。

社歴が長ければそれだけ売上にも貢献してるでしょうから、あなたがいなくなることで、会社としての売上がどれぐらい減るのか、計算できる人もいると思います。

また、未経験から入社してまだ1年未満という人であっても、会社としては損失になります。

なぜながら、あなたを採用するにあたって、採用コストを会社は払っています。

未経験からの採用であれば、教育にもコストがかかります。

「研修はなかったけど…」と思う人もいるかもしれませんが、仕事を教えてくれる人が周りにいたと思いますので、直接的ではなくても、間接的にコストを払っているんです。

つまり、経験者であろうと、未経験者であろうと、社員として働いている以上、あなたが会社を退職するということは、会社としては損失になることをまずは認識しておきましょう。

 

就業規則を確認しておく

『退職日の何日前に退職を告げなければいけないのか?』

これを確認しておきましょう。

多くの場合は1ヶ月前、もしくは2ヶ月前で設定されていると思います。

そこは会社が定めているルールなので、円満退社のためにはその会社のルールに従う必要があります。

ちなみに民法では以下の通り退職について定められています。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

民法第627条

つまり、退職日の2週間以上前に退職の意を伝えれば、退職できますよってことです。

ここさえ守れば、後から会社に何か言われても(損害賠償など)大きな問題になってしまうことはありません。

 

最初から「辞めます」ではなく、「相談したいことがある」と伝える

まずはジャブを入れるイメージです。

最初の伝え方(例)

  • 「会社を辞めようか悩んでいます。」
  • 「相談したいことがあるのですが…」

このように、自分の意思をズバッと伝えるというより、相談にのって欲しいとお願いをする感じです。

相談したいということは、頼られているということになるので、伝える相手からしてもそんなに悪い気はしないはずです。

もちろん説得される可能性だってあるわけですが、説得されて納得がいくようなら、今の会社で継続するのもありなんじゃないかと思います。

注意

とりあえず相談ベースで話してみるとは言え、退職することは決意した上で伝えるべきです。

ほんとに相談だけをしたいなら、相談する相手はしっかりと選びましょう。

その場合、まずは会社とは関係のない人に話してみることをおススメします。

 

ではもしここで、「じゃあすぐ辞めろ」とか、「明日から来なくていい」とか言われた場合はどうするか?

そういった会社や職場であれば、そもそも円満退社することが難しいと言えるでしょう。

その時はわかりましたと言って、退職手続きはどのように行ったらいいのかと、冷静に対処するようにしましょう。

また、その人よりも上の人がいるなら、「○○さんに明日から来なくていいと言われたのですが、ほんとに大丈夫でしょうか?」と聞いてみるのがいいです。

注意

「じゃあすぐ辞めろ」とか、「明日から来なくていい」と言ってくる時点で、その人は感情的になってしまっていて、冷静に話し合うのは無理な状態です。

そこであなたも感情的になってしまうと余計に話がこじれてしまうので、あなただけは平静を保ってくださいね。

怒られるのが怖い気持ちはすごくよくわかりますが、「あ、この人怒ってるな」と客観的に見ることを意識するようにしてもらえるといいと思います。

 

退職するまで与えられた仕事はきっちりとこなし、引き継ぎを行う

仕事をしている以上、あなたが担当している業務があるはずです。

担当業務を中途半端に投げ出してしまうのは、印象が良いとは言えないでしょう。

しっかりと引き継ぎを行うことで、周りの人やお客さんに対しても、失礼がなく、責任もって最後までやってくれたなという印象になるはずです。

会社が倒産してしまったり、プロジェクトが白紙になってしまったり、外的な要因で業務がなくなってしまわない限り、業務の終わりは引き継ぎにありだと私は思っています。

少し話が大きくなりますが、社長交代だってそうですよね。

どんなに実績を作った社長であっても、退任するときに引き継ぎを行わなかったら、無責任だって言われ、それまで積み上げてきた信頼が一気に崩れてしまいます。

引き継ぎが終われば、「あとはお願いします」と、あなたも気持ちよく退職することができるはずです。

 

挨拶を回りをきちんとする

お世話になった人たちへの挨拶は絶対した方がいいです。

挨拶もなしに急に退職したという報告を他の誰かから聞いたら、あなたに対して良い印象を持つことはないでしょう。

退職することが決まったら、仕事で関わった人たちには挨拶をして回りましょう。

「今までお世話になりました」という一言だけでも、あるのとないのとでは全く印象が異なります。

 

 

退職までの流れ(経験談)

円満退社に必要な5つのポイントを確認して頂いたら、ここからは私がSIerを退職した時の話をしたいと思います。

退職するにあたり、現場リーダーと、部の課長そして部長と面談を行った末、退職が決まりました。

面談したのは3回、各回2時間程で、合計6時間ぐらい話しました。

そこまで時間を割いてくれたことには感謝なのですが、退職の気持ちは固まっていただけに、面談はなかなかしんどい時間でもありました。

 

退職を伝えた時期は半年前

正確に言うと、円満退社の5つのポイントでも解説した通り、「相談したいことがあるのでお時間もらえませんか?」と、部の課長に伝えたのが、退職の半年前になります。

私の場合、すぐに辞めたいというわけではなかったり、色々と迷っている部分もあったので、退職までは少し時間が欲しいなと考えていて、結果的にそうなりました。

部下から急に相談があると言われると、「もしかして退職か?」と予想するのが上司です。

そのため、割とすぐに時間を調整してくれて、1対1で話を聞いてもらいました。

基本的に課長は説得の方向だったので、石の上にも3年とか、経歴のことを考えると後悔するんじゃないかとか、色々言われました。

この時に、退職の時期は半年後を考えていると伝えたので、最終的な上司からの提案としては、「まだ退職を考えてる日まで時間もあるし、とりあえずもう3ヶ月やってみて、その時また話そう」ということで1回目の面談が終わりました。

就業規則は事前に確認し、退職の場合は1ヶ月前には伝えることとあったので、3ヶ月経っても、時間的にはまだ余裕があるといった状況でした。

 

注意

そのまま流されてしまわないか若干不安があったので、個人で管理してるスケジュール帳に、次はいつ、上司に時間をもらうのか、予定を書き込んでおきました。

 

 

退職の相談をしてから3ヶ月後

3ヶ月後、私の不安とは裏腹に、課長の方から、「こないだの件話そうか?」と声をかけてくれて、今度は上司と現場リーダーと2対1での面談になりました。

まずは、3ヶ月経って気持ちの変化があるのかどうかというところから始まり、プロジェクトメンバーで苦手な人がいないか、残業時間は長すぎていないか、業務に対する不満があるのかなど、現場リーダーがいたので、現場レベルでの話が中心になりました。

不思議なもので、不満を口にできると気持ちが軽くなるんですよね。(不満は溜まる前に話すものだなと、その時すごく感じました。)

思っていることは正直に話し、改善の余地についても話してもらえましたが、退職することをやめようとまではならず、2回目の面談は終了。

帰り際に課長から「もう一回、今度は部長と話してもらうことになるから、そこで最終判断してね」と教えてもらいました。

それと、部長と話して退職が正式に決定するまでは、他のメンバーに退職のことは話さないようと釘を打たれました。

確かに業務への影響も考えると、その方がいいのかなと思ったので、そこは支持に従うことにしました。

 

2回目の面談を終えてから1ヶ月後

予定通り部長と面談を行うことになりました。

普段現場に顔を見せない部長が、下っ端の私を呼びにくるもんだから、周りのメンバーは、「何事?」と疑問に思ったみたいです。(後日、仲の良かった先輩から聞きました。)

この時点では、まだ他のメンバーに退職のことは伝わっていなかったので、当然ですよね。

他のメンバーに話すなって言うぐらいなら、ここはもう少し配慮してくれても良かったんじゃないかなと思いました。

そして3回目の面談がスタート。

内容は1回目の課長の時とほぼ同じような感じで、人として先輩からの人生談みたいな感じでした。

もちろん話してくれたことに対しては、そうだよなって思う部分もあり、こんな私にここまで丁寧に接してくれることに対してはほんとに有り難かったなと思います。

しかし、退職の意思は変わらないことを最終的には伝え、そこで決定になるのかと思いきや、部長から「もしかしたら事業部長とも話してもらうことになるかも」というお話が。

「まだ面談あるのか?!」

と、退職するってこんなに大変なんだなということを考えながら帰路につきました。

 

 

3回目の面談から2週間後(希望の退職日まであと1.5ヶ月)

部長との面談後、事業部長とも話すのかーと思っていたところ、課長から急に、「希望日での退職が大丈夫になったから、退職届を出してもらえる?」と言われ、「あ、はい」という感じになりました。

退職届はほんとに一般的な内容で、A4の普通のコピー用紙に直筆しました。

私が提出した退職届は以下のような感じです。

退職届の書き方(例)

退職届

株式会社○○

代表取締役社長 ○○様

この度、一身上の都合により、来たる○年○月○日をもって、退職させて頂きます。

○年○月○日

○○事業部○○部○○科

○○ ○○(氏名) 印

また、今度の全体ミーティングで退職のことを他のメンバーにも伝えようと思うから宜しくねという感じで、ちゃんと伝えられる場を設けてもらいました。

 

退職まで残り約1ヶ月をかけての引継ぎ作業

引継ぎは思った以上に大変でした。

まだまだ下っ端とは言え、私の担当業務は私が一番わかっているということに、引継ぎをやった時に初めて知りました。

先輩たちは私のやってることは全部わかってるんだろうなという気持ちで働いていたので、意外な事実でした。

引継ぎのための資料を作成し、打ち合わせを何度も行い、1ヶ月経つ頃にようやく全て終えることができました。

 

送別会

プロジェクトメンバー全員参加(30人規模で遅れてくる人もいましたが)で送別会をしてくれました。

ほんとに人には恵まれていたなーと心底感じました。

新卒で入った会社なので思い入れもありますし、社会人として成長させてくれた恩もあります。

本音の部分はわかりませんが、これから頑張れよって感じで送り出してくれて、この人達に、次どこかで会っても恥じない生き方をしたなって思いました。

中には、「俺もあと1年ぐらいで退職すると思う」とひっそり暴露してくる人もいたり(笑)

このような流れで、退職を決意し、相談からスタートした退職までの道のりは、無事にゴールするに至りました。

 

 

有給消化は?

ふと疑問に思った人もいるかもしれませんので補足しておきたいと思います。

私は有給消化はしていません。

20日ぐらい残っていましたが、休みはあえてとりませんでした。

決してとりづらかったとかではありません。

課長にも確認されたぐらいなので。

引継ぎもなんだかんだ忙しく、そこはやりきりたいなという思いがあったことと、お給料をもらうんだから、ちゃんと最後まで働こうと思っていたんです。

もちろん引継ぎも終わって特にやることがなければ有給を消化して良かったと思います。

ただ、送別会でみんなが快く送り出してくれたのは、もしかしたらこういう態度が好印象だったのかも?と今では思っています。

 

円満退社が難しい場合の対処法

上記では円満退社のための方法及び、私自身の退職経験談を紹介してきましたが、中にはこんな風に退職手続きを進めるのは難しいと感じた人もいると思います。

  • 退職を告げたら即日解雇されそうで怖い
  • 上司が怖くてなかなか「退職したい」と言い出せない
  • 有休使いたいけど聞く耳を持ってくれるのか不安

このように退職に対して不安を感じられていて、周りに相談できる人もいないという状況かもしれません。

”だけど退職したい”

そんな時は退職代行サービスの利用を検討するのがいいでしょう。

退職代行サービスは、あなたの代わりに退職の意を会社に伝え、有休取得希望などの要望もあなたに代わって伝えてくれるサービスです。

最初に無料相談ができますので、現状について相談してみて、今後の退職の進め方を決めるのがいいでしょう。

 

【関連記事】退職代行サービスとは?メリット・デメリットや費用、おススメの業者5選を紹介

 

まとめ

円満退社の方法について解説してきました。

中には、円満退社でなくても構わないから、とにかく早く退職したいという人だっているでしょう。

そのため、今回紹介させてもらった方法が、退職する方法の全てではありませんし、私の働いていた環境とあなたが働いている環境が全く同じということはありえないので、もしかしたら参考にならない部分もあったかもしれません。

そして、私の時のように半年間もの長い時間をかけないと円満退社できないというものでもありません。

しかしながら、円満退社をするということは、あなたと会社がお互いに寄り添って、落としどころを一緒に決めていくことで実現させることができる退職方法です。

どちらか一方でも歩み寄る意思がなければ、円満退社は成立しません。

会社がどのような対応をしてくれるかは、退職の意を伝えて初めてわかることなので、まずは、あなたがどんな時でも相手の立場に立って考えることを忘れないことと、誠意ある対応を心がけていれば、急な退職であったとしても、快く受け入れてもらえる可能性は高まると思います。

 

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